お知らせ

菊花開    10/13から10/17頃

2022.05.07

 

菊は日本人にとって特になじみの深い草花といえますが、その原産地は中国で紀元前200年ごろ『禮記』に文献上初めて現れました。その頃は薬用(頭痛・めまい等)として使われていたようです。日本には中国で鑑賞用に改良された菊が奈良~平安時代にもたらされて貴族たちが鑑賞し楽しみました。鎌倉時代、後鳥羽天皇が菊の紋を非常に愛用したことにより、皇室を示す紋章として定着しました。

 

さて茨城縣護國神社社殿の門扉には菊の紋章が装飾されておりますが、参拝者の方よりなぜ護國神社に菊の御紋があるのですかと質問を受けることがあります。

 

明治時代、菊の御紋の乱用を避けるため、「官幣社(國幣社)社殿ノ装飾及社頭ノ幕提燈ニ限リ菊御紋ヲ用イルヲ許ス」という「太政官達」によって、菊の御紋の使用が整備されました。「太政官達」より以前から菊の御紋を使用していた社寺についてはそのまま使用を許可することとなりました。

 

護國神社においては靖国神社の前身である東京招魂社が明治天皇の勅許を受けて創建された神社であること、そして内務省指定護國神社として官幣社、國幣社に準ずることから、慣例的に菊花紋が使用されるようになったようです。

 

また明治22年長崎県より「官祭招魂社菊花紋使用伺い」が官庁にあげられ、その使用を許可された例があり、護國神社での菊花紋使用の根拠となったと拝察いたします。

 

茨城縣護國神社に御来社の際には社殿の門扉にぜひ御注目ください。

 

 

※門扉の菊花紋は御遺族鈴木明氏の奉納

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